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ヘルマンスキー・パドラック症候群
(Hermansky-Pudlak Syndrome)

Gene Reviews著者: Marjan Huizing, PhD, May Christine V Malicdan, MD, PhD, Bernadette R Gochuico, MD, and William A Gahl, MD, PhD.
日本語訳者: 和田宏来 (国際親善総合病院小児科/しんぜんクリニック小児科)

Gene Reviews 最終更新日: 2017.10.26.  日本語訳最終更新日: 2020.6.22.

原文: Hermansky-Pudlak Syndrome


要約

疾患の特徴 

ヘルマンスキー・パドラック症候群(HPS)は眼皮膚白皮症、出血性素因を特徴とし、一部の患者では肺線維症、肉芽腫性大腸炎、免疫不全症を認める。眼所見として、虹彩透光性を伴う虹彩色素減少、網膜色素減少、著しい視力低下(通常は20/50~20/400)を伴う中心窩低形成、眼振、視神経交叉の増加が認められる。毛髪の色は白色から茶色である。皮膚色は白色からオリーブ色で、通常は他の家族より僅かに色が薄い。出血性素因により、さまざまな打撲傷、鼻出血、歯肉出血、分娩後出血、大腸出血、月経・抜歯後・割礼・その他の手術後に遷延する出血をきたしうる。拘束性肺疾患である肺線維症は典型的には30代の早期に認められ、10年以内に死に至ることがある。肉芽腫性大腸炎は約15%の患者では重症である。好中球減少および/もしくは免疫異常は、主にAP3B1およびAP3D1遺伝子変異を有する患者で認められる。

診断・検査 

HPSの診断は、皮膚および毛髪の色素減少、特徴的な眼所見、全載電子顕微鏡法で血小板にδ顆粒(濃染顆粒)を認めない、といった臨床所見によって確定する。臨床的な特徴によって結論が出ない場合には、AP3B1, AP3D1, BLOC1S3, BLOC1S6, DTNBP1, HPS1, HPS3, HPS4, HPS5, HPS6遺伝子の両アレル病原性変異の同定によって診断は確定する。

臨床的マネジメント

症候の治療:
屈折異常の補正と弱視用補装具、鼻出血の頻度を減らすため加湿器を使用する。経口避妊薬は月経期間を短縮しうる。遷延性出血を伴う皮膚創傷にはトロンビン浸漬ゼルフォームを使用する。智歯の抜歯および侵襲的な処置にはDDAVP(1-デスアミノ-8-D-アルギニンバソプレシン)を投与する。外科手術時もしくは遷延性出血に対しては血小板もしくは赤血球の輸血を行う。重症肺疾患に対して酸素投与、および最終的には肺移植を施行する。肉芽腫性大腸炎に対してはステロイド、その他の抗炎症薬、および/もしくはレミケード®を投与する。免疫不全症が存在する場合は顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)に反応する。

二次合併症の予防:
日光から皮膚を保護する。血小板機能異常があることが分かるように通知用のブレスレットを着用する。肺線維症に進行する前に、肺感染症の迅速な治療、インフルエンザや肺炎球菌の予防接種、定期的な中等度の運動により、肺機能を最大化する。

経過観察:
1年に1回眼科診察を、また少なくとも1年に1回は光線角化症(前癌病変)、基底細胞癌、扁平上皮癌の確認のため皮膚科診察を受ける。20歳を超えたら1年に1回肺機能検査を行う。大腸炎の症状(痙攣性の腹痛、粘液便の増加、直腸出血)がないかルーチンに問診を行う。

避けるべきもの/環境:
アスピリンを含有した製品や出血リスクの高い活動は避ける。また喫煙や直射日光も避ける。

リスクのある血縁者の評価:
より軽症の病型(HPS3, HPS5, HPS6遺伝子が関連するHPS)である稀な家系においては、罹患していないように見える同胞を評価すると診断がつくことがある。

遺伝カウンセリング 

HPSは常染色体劣性遺伝性疾患である。罹患者の同胞はそれぞれ、受胎時には25%の確率で罹患者であり、50%の確率で無症候性保因者であり、25%の確率で罹患者でも保因者でもない。家系内の病原性変異が判明しているのならば、疾病リスクがある家族に対する保因者診断ならびに疾病リスクがある妊娠における出生前診断を行うことができる。


診断

示唆的な所見

ヘルマンスキー・パドラック症候群(HPS)は、患者で以下のような臨床的および検査所見を認める場合に疑うべきである

臨床的特徴

  • 眼振、さまよう様な眼球運動、視覚的注意の欠如。
  • ほかの家族よりも薄い皮膚や髪の色。
  • 小手術(包茎・抜歯など)後に遷延する出血、打撲傷、鼻出血、歯肉出血。

特徴的な検査所見(凝固検査)

  • 血小板凝集能検査で二次凝集反応の障害を認める。
  • プロトロンビン時間、部分トロンボプラスチン時間、血小板数は典型的には正常である。
  • 出血時間は概ね遷延している。
  • 全載電子顕微鏡法で血小板にδ顆粒(濃染顆粒)を認めない。

診断の確定

ヘルマンスキー・パドラック症候群(HPS)の診断は、眼皮膚白皮症、および全載電子顕微鏡法で血小板にδ顆粒(濃染顆粒)を認めない(HPSの必須条件)、といった臨床所見によって確定する。臨床的な特徴によって結論が出ない場合、表1aもしくは表1bにリスト化した遺伝子のうち1つで両アレル病原性変異を同定できれば診断は確定し、また家族における検査も可能となる。

臨床所見

眼皮膚白皮症は、身体診察で皮膚および毛髪の色素減少を認め、以下のような特徴的な眼所見を合併する場合に診断される。
・眼振
・虹彩透光性を伴う虹彩色素減少
・眼底検査で網膜色素の減少
・著しい視力低下を伴う中心窩低形成
・視神経交叉の増加

血小板δ顆粒(濃染顆粒)の欠如は電子顕微鏡(できれば透過型ではなく“全載”電子顕微鏡で)で認められる。血小板への刺激によって、ADPやATP、セロトニン、カルシウム、リンなどを含んだ濃染顆粒が放出され、ほかの血小板を集める。この過程は二次凝集反応の一部であり、濃染顆粒がないと反応は進まない。正常ならば1つの血小板あたり7~8個の濃染顆粒が存在するが、HPS患者では認められない。

分子遺伝学的検査

行いうる手段として、単一遺伝子検査複数遺伝子パネルの使用、より包括的なゲノム検査などがある。

単一遺伝子検査 北西部プエルトリコ人患者では、まずHPS1遺伝子病原性変異c.1470_1486dup16の標的解析を施行することが可能である。
アシュケナージ系ユダヤ人患者では、まずHPS3遺伝子スプライス部位変異c.1163+1G>Aの標的解析を施行することが可能である。
中央部プエルトリコ人患者では、まずHPS3遺伝子変異g.339_4260del3904(3.9-kb欠失とも呼ばれる)の標的解析を施行することが可能である。
その他の患者では、臨床所見の重症度によって検査の順序を決めることがある。

  • 重症患者(重篤な眼皮膚白皮症もしくは肺線維症の兆候)では、HPS1遺伝子およびHPS4遺伝子のシークエンス解析をまず考慮することができる。
  • 軽症患者では、HPS3, HPS5, HPS6遺伝子のシークエンス解析をまず考慮することができる。
  • 患者が小児で好中球減少もしくは感染症を認める場合、AP3B1遺伝子およびAP3D1遺伝子のシークエンス解析をまず考慮すべきであり、両アレル病原性変異が同定されない場合は次に遺伝子標的欠失/重複解析を行う。

AP3B1, AP3D1, BLOC1S3, BLOC1S6, DTNBP1, HPS1, HPS3, HPS5, HPS6遺伝子および関心の持たれる他の遺伝子(「鑑別診断」を参照)を含めた複数遺伝子パネルが考慮されることがある。注:(1)パネルに含まれる遺伝子や検査の診断感度は検査機関によって異なり、時間とともに変わる傾向にある。一部の検査機関では、パネルのオプションとして、検査機関毎にカスタマイズされたパネルや、表現型より絞り込まれた遺伝子を含むようにカスタマイズされたエクソーム解析を使用できることがある。(2)一部の複数遺伝子パネルでは、このGeneReviewで触れている病態と関連しない遺伝子が含まれている可能性がある。そのため、臨床医は、どの複数遺伝子パネルが最もリーズナブルなコストで病態の遺伝学的要因を同定できるのか見極める必要がある。一方で、表現型を説明できない病原性変異の同定は限られる。(3)パネルに用いられる方法には、シークエンス解析、欠失/重複解析、および/もしくはその他のシークエンスに基づかない検査などがある。
複数遺伝子パネルの導入に関してはこちらをクリック。遺伝学的検査を依頼する臨床医のためのさらに詳細な情報についてはこちらで参照できる。

特にHPSに関連する遺伝子の数が多いという理由により、エクソームシークエンシングおよびゲノムシークエンシングを含むより包括的なゲノム検査(利用可能の場合)を考慮することがある。そのような検査では以前に考慮されなかった診断を得たり示唆されることがある(結果として似たような臨床症状を呈する、1つの異なる遺伝子の変異もしくは遺伝子群の変異など)。包括的ゲノム検査の導入に関してはこちらをクリック。ゲノム検査を依頼する臨床医のためのさらに詳細な情報についてはこちらで参照できる。

表1a ヘルマンスキー・パドラック症候群の分子遺伝学的検査:もっともよく認められる遺伝学的原因

遺伝子1, 2 この遺伝子の病原性変異を原因とするHPSの比率 この方法により検出される病原性変異3の比率
プエルトリコ人以外4 プエルトリコ人5 シークエンス解析6 遺伝子標的欠失/重複解析7
AP3B1 ~10%   ~90% ~10%8
HPS1 ~37% ~82%9 ~99% 2例10
HPS3 ~12% ~20%11 100% プエルトリコ人では100%11, 12
HPS4 ~11.5%   100% 不明13
HPS5 ~9%   99% 1例14
HPS6 ~16.5%15   98% 1例16
  1. HGNCによって承認された遺伝子名をアルファベット順に記載。遺伝子名の別名についてはこちら(pdf)をクリック。
  2. 染色体遺伝子座と蛋白については表A「遺伝子およびデータベース」を参照。
  3. この遺伝子で同定されるアレル変異に関する情報は「分子遺伝学」を参照。
  4. 2017年7月の非プエルトリコ人HPS患者約278人の報告に基づく。
  5. 2017年7月のプエルトリコ人HPS患者約311人の報告に基づく。
  6. シークエンス解析では、良性/おそらく良性/意義不明/おそらく病原性をもつ/病原性をもつ変異を同定する。病原性変異には、小さな遺伝子内欠失/重複、ミスセンス、ノンセンス、スプライス部位変異などがある。典型的には、エクソンもしくは全遺伝子の欠失や重複は同定されない。シークエンス解析結果の解釈について考慮すべき問題についてはこちらをクリック。
  7. 遺伝子標的欠失/重複解析では遺伝子内欠失/重複を同定する。用いられる方法には、定量PCR、ロングレンジPCR、多重連結反応依存性プローブ増幅法(MLPA)、単一エクソンの欠失/重複を検出できるようデザインされた遺伝子標的マイクロアレイなどがある。
  8. Jungら[2006], Wenhamら[2010], Jessenら[2013];AP3B1遺伝子に1つの切断点をもつ5番染色体逆位のホモ接合体も報告されている。
  9. HPS1遺伝子変異c.1470_1486dp16のホモ接合体を(北西)プエルトリコ人患者の約80%に認めている。
  10. ~14-kb挿入/欠失およびエクソン15-18欠失。
  11. Aniksterら[2001]
  12. プエルトリコ人の3.9-kb欠失は別として、HPS3遺伝子では他に大きな挿入/欠失は報告されていない。
  13. 遺伝子標的欠失/重複解析の検出率に関するデータは無い。
  14. 1人の患者でHPS5遺伝子の1.4-kb欠失が報告されている。
  15. これは、c.1066_1067insGフレームシフト変異のホモ接合体を有するイスラエルのベドウィン20名を含んでいる。
  16. 1人の患者で、HPS6遺伝子に~20kb欠失のホモ接合体が認められている。

表1b ヘルマンスキー・パドラック症候群の分子遺伝学的検査:あまり認められない遺伝学的原因

遺伝子1,2,3 文献
AP3D1 Ammannら[2016]
BLOC1S3 Morganら[2006], Cullinaneら[2012]
BLOC1S6 Badolatoら[2012], Yousafら[2016]
DTNBP1 Liら[2003], Loweら[2013], Bryanら[2017]

この表に提示したどの遺伝子変異も、報告されているのは僅か2-3家系のみである(すなわち、ヘルマンスキー・パドラック症候群の1%未満)。

  1. HGNCによって承認された遺伝子名をアルファベット順に記載。遺伝子名の別名についてはこちら(pdf)をクリック。
  2. 染色体遺伝子座と蛋白については表A「遺伝子およびデータベース」を参照。
  3. この表に含まれる遺伝子に関するさらなる情報についてはこちら(pdf)を参照。

臨床像

臨床記述

ヘルマンスキー・パドラック症候群(HPS)は眼皮膚白皮症、出血性素因、および特異的な亜型ではその他の臓器病変を特徴とする。眼皮膚白皮症の徴候および症状はさまざまであるが、視力は概ね安定している。

 ほぼ全ての白皮症を伴うHPS患児が出生時に眼振を認め、しばしば分娩室の親や診察医によって気づかれる。HPS患児は周期性方向交代性眼振、さまようような眼球運動、視覚的注意の欠如を呈することがある。時に白皮症は眼科医によって初めて診断される。
眼振は幼少期にはとても速く、経過とともに緩徐となるが、ほぼ全ての白皮症患者は生涯にわたって眼振を認める。虹彩/網膜への色素沈着は進行しても眼振を呈さない。眼振は患者が疲れているときや不安な時にもっとも気付かれやすく、よく休んでリラックスしているときは目立たない。HPS患者では視神経交叉の増加がみられる。
羞明は重篤な中心窩低形成を伴う。
虹彩の色は青のまま、もしくは緑/赤褐色か茶色/淡い茶色への変化がみられる。眼球の透光性は完全である、もしくは虹彩で瞳孔周囲に塊状/線状の色素を認め、馬車の車輪のスポークのようにみえる。網膜に微細な顆粒状色素を認めるようになることがある。
視力は、通常20/50と20/400の間で、典型的には20/200で通常は小児期早期を過ぎれば変化はない。
方向交代性眼振は白皮症患者の多くで認められるが、概ね弱視への進行はみられない。

皮膚/髪 髪の色は白から茶色で、ときに加齢とともに濃くなる。皮膚の色は白色からオリーブ色となりうるが、少なくとも他の家族より僅かに色が薄い。
長年にわたる、色素の薄い皮膚への日光曝露によって、きめの粗く荒れた厚い皮膚(強皮症)、日光角化症(前癌病変)および皮膚癌をきたしうる。基底細胞癌や扁平上皮癌の双方を認めうる。HPS患者で皮膚メラノサイトは存在しているが、メラノーマは稀である。
プエルトリコ人患者は、日光によってダメージを受けると典型的には光線角化症や母斑を呈する。プエルトリコ人HPS患者では、雀卵斑、黒子、基底細胞癌も発生頻度が増加している。

出血性素因 HPSの出血性素因は、血小板濃染顆粒の欠損もしくは重度の欠乏による。α顆粒成分は正常である。患者は様々な程度の打撲傷、鼻出血、歯肉出血、分娩後出血、大腸出血、月経期間もしくは抜歯/割礼/その他の手術後に遷延する出血を認める。切傷による出血は通常よりも長く続くが正常に治癒する。歩行開始時期には一般的に打撲傷がまず認められる。鼻出血は小児期に認められ、思春期を過ぎるとみられなくなる。月経は量が多く、不定期なことがある。抜歯後に遷延する出血によってHPSの診断につながりうる。大腸炎を伴う患者では直腸から過度な出血を認めることがある。出産、外傷、外科手術の合併症としての失血は極めてまれである。

肺線維症 線維症は極めて多様な時間経過をたどる進行性の拘束性肺疾患である。症状は通常30歳代から始まり、10年以内に死に至る。肺線維症は主に北西部プエルトリコ人患者で報告されているが、HPS1, HPS4, AP3B1遺伝子変異を有する患者でも認められている。現在まで、その他のHPS関連遺伝子(表1a, 表1bを参照)変異を有する患者において、肺線維症の信憑性のあるエビデンスは報告されていない。

大腸炎 クローン病に類似した出血性の肉芽腫性大腸炎は平均15歳で発症するが幅は広い。患者の15%は重症で、ときに大腸切除術を必要とする。炎症性腸疾患を有するHPS患者ははっきりと大腸炎の診断を受けていないことがある。大腸炎の客観的な徴候は、主にHPS1もしくはHPS4遺伝子変異を有する患者で認められている。HPSでは大腸が主に侵されるが、病変は歯肉を含めて消化管のどこにでも認めうる。

好中球減少 好中球減少および/もしくは免疫異常は、AP3B1遺伝子変異を有する患者を含めてAP-3-欠乏性HPSに認められている。

その他 HPS患者では心筋症および腎不全も報告されている。

病因 肺線維症、肉芽腫性大腸炎、心筋症、腎不全の機序はまだ不明である。おそらく、特殊な細胞におけるライソソーム関連の細胞小器官の生合成異常と関係がある。セロイドリポフスチンは、境界が不明瞭、不定形、顆粒状の電子密度が高い蛍光性脂質-蛋白質で、腎尿細管細胞、肺胞マクロファージ、および消化管・骨髄・肝臓・脾臓・リンパ節・心臓の細胞といった細胞のライソソームに蓄積が認められている。HPSにおけるリポフスチン蓄積の臨床的影響に関してはほとんど明らかになっていない。元になる細胞への影響も同様に不明である。

遺伝型と表現型の関連

すべてのHPS患者は眼皮膚白皮症(メラノソーム形成異常による)や出血性素因(血小板δ顆粒の欠損による)を呈する。その他の臨床的特徴は亜型によって認められ、以下に記述している。AP-3, BLOC-1, BLOC-2, BLOC3といった同じHPS蛋白質複合体の病原性変異を有する患者では、似たような臨床的特徴を示す。これらの複合体については「分子生物学」を参照。

AP3B1, AP3D1 (AP-3欠損症)

2017年7月現在、AP3B1もしくはAP3D1遺伝子変異を有する30人の患者が報告されている。免疫不全症を呈するという点でHPSの他の病型とは異なる。先天性の好中球減少やNK細胞の細胞毒性の障害により、感染症に罹患しやすい。好中球減少はエラスターゼを含む好中球顆粒蛋白の誤局在によって起こることが示唆されている。
AP3D1遺伝子関連HPSの一例が報告されており、近親婚の両親から生まれた男児で、神経発達の遅れ、全般発作および聴覚障害といったAP3B1遺伝子関連HPS患者ではあまり認めない特徴も示していた。その男児は3.5歳時に敗血症性肺炎で死亡した。変異の詳細については、まれな遺伝学的要因, AP3D1(pdf)も参照のこと。

BLOC1S3, BLOC1S6,DTNBP1 (BLOC-1欠損症)

2017年7月現在、BLOC1S3, BLOC1S6,DTNBP1遺伝子変異を有する12人の患者が報告されている。BLOC-1欠損症患者が白皮症や出血性素因以外を合併しやすいかどうかに関するデータは不十分である。患者は出生時には銀/ブロンド/金色の頭髪で、加齢とともに濃くなるようである。
これらの患者で肺の異常は報告されていない。
一人のイタリア人BLOC1S6遺伝子関連HPS患者で免疫不全症が認められた。免疫不全症がBLOC-1欠損症の特徴であるか確認するためには、他の患者での緊密なフォローアップが必要である。

HPS3, HPS5, HPS6 (BLOC-2欠損症)

2017年7月現在、HPS3, HPS5, HPS6遺伝子変異を有する約190人の患者が報告されている(HPS3遺伝子3.9-kb欠失のホモ接合体を有する~55人のプエルトリコ人患者やHPS6遺伝子フレームシフト変異のホモ接合体を有する20人のイスラエル-ベドウィン患者を含む)。HPS3, HPS5, HPS6遺伝子変異を有する患者はBLOC-2を欠損し、概ねBLOC03欠損症(HPS1もしくはHPS4遺伝子変異)患者よりは軽症である。BLOC-2関連HPS患者の白皮症は、眼皮膚白皮症というよりは眼白皮症と診断されるようなごく僅かな色素減少しか呈さないこともある。視力はしばしば20/100もしくはそれ以上に近づく。
BLOC-2欠損症患者では出血も軽度で肺病変も認められない。BLOC-2欠損症患者は何十年も診断がついていない場合もありうる。薄い皮膚や髪の色、眼振、加齢とともに減弱した視力、出血の既往を認めた92歳男性のHPS5遺伝子関連HPS新規診断例が報告された。彼は報告されている最年長のHPS患者である。

HPS1, HPS4 (BLOC-3欠損症)

2017年7月現在、HPS1もしくはHPS4遺伝子変異を有する約390人の患者が報告されている(HPS1遺伝子16bp重複のホモ接合体を有する~255人のプエルトリコ人患者を含む)。これらのBLOC-3欠損症患者では、概して重度の眼皮膚白皮症や出血性素因が認められる。
BLOC-3欠損症は致命的な肺線維症を合併する。肺線維症は拘束性肺疾患で、BLOC-3欠損症患者は典型的には30歳代早期に症状を認めるようになり、肺移植が行われない場合には10年以内に死亡する。
著しい肉芽腫性大腸炎は、主にHPS1もしくはHPS4遺伝子変異を有する患者で認められる。

遺伝子型と表現型の相関

いずれか1つの特異的HPS病原性変異とある臨床症状の相関は確信を得られていない。

命名法

HPSは神経セロイドリポフスチン症と区別するために非神経セロイドリポフスチン症、もしくはBatten病と呼ばれる場合があった。HPSでは、神経系は侵されないようである。
軽度の色素減少を認めるが出血性疾患を認めないHPS患者は“δストレージプール病”と呼ばれることがある。しかし、孤発性のδストレージプール病患者は視力障害を認めない。

頻度

HPSは稀な疾患で、推定される世界での頻度は100万人あたり1-9人である。
亜型ごとの頻度は創始者変異によって異なりうる。北西部プエルトリコ人におけるHPS-1遺伝子関連HPSの頻度は1800人に1人である。
HPS-1遺伝子関連HPSは、スイスの村の小さな隔離集団、日本の遺伝的隔離集団でも報告されている。
HPS-3遺伝子関連HPSは、プエルトリコ中央部の遺伝的隔離集団でみられ、頻度は16,000人に1人である。
12%のプエルトリコ人の新生児スクリーニングにて、よく認められる変異g.339_4260del3904(3.9-kb欠失とも呼ばれる)のホモ接合体が2例、ヘテロ接合体が73例認められている。
HPS患者は、そのほか中国、インド、南米、西欧など多くの地域で認められている。


遺伝学的に関連する(アレルに関する)疾患

このGeneReviewで述べている他に、AP3B1, AP3D1, BLOC1S3, BLOC1S6, DTNBP1, HPS1, HPS3, HPS4, HPS5, HPS6遺伝子変異と関連することが知られている表現型はない。


鑑別診断

白皮症 出血性素因は軽度だったり、認識されていなかったり、以前に見過ごされている可能性があるため、眼皮膚白皮症もしくは眼白皮症の患者を診た場合、ヘルマンスキー・パドラック症候群(HPS)を考慮すべきである。白皮症患者全員にHPSのスクリーニングとして血小板に濃染顆粒を認めないか調べるよう提唱している者もいる。鑑別診断として、白皮症を伴う以下の疾患が挙げられる。

眼皮膚白皮症(OCA)はOCA1, OCA2, OCA3(OMIM 203290), OCA4, OCA5(OMIM 615312), OCA6(OMIM 113750)、およびOCA7(OMIM 615179)を含み、皮膚・髪・眼のメラニン色素の減少もしくは完全な欠損を特徴とした常染色体劣性遺伝性疾患の一群である。OCA関連白皮症患者では、しばしば髪は白/ブロンド/薄い色、皮膚は白もしくは薄い色で日焼けせず、日光によるダメージにとても弱くて皮膚癌などがみられ、完全に透きとおった虹彩は年齢を重ねても濃くならない。眼所見として、眼振、虹彩透光性を伴う虹彩色素減少、網膜色素の減少、著しい視力低下を伴う中心窩低形成、視神経の走行ルートの誤りによる交代性斜視および立体視の減少などを認めうる。すべてのOCA患者は、重篤な視覚的変化を認めるが、皮膚・髪・虹彩の色素量は遺伝子(もしくはOCAの病型)や病原性変異によって違いうる。OCAの7つの病型は、異なる遺伝子(TYR, OCA2, TYRP1, SLC45A2, SLC24A5, C10, f11)の病原性変異を原因とする。

X連鎖性眼白皮症XLOA)はGPR143遺伝子の病原性変異を原因とする。男性患者は深刻ではない皮膚症状や先天性で持続性の視覚障害を呈する。XLOAは、先天性眼振、視力障害、虹彩色素上皮および眼底の色素減少、および中心窩低形成を特徴とする。著しい屈折異常、両眼機能の減少もしくは消失、光嫌悪、斜視がよく認められる。

血小板濃染顆粒疾患 Gunay-Aygunら[2004]によってレビューされ、以下を含む疾患群である。

チェディアック・東症候群(CHS)はLYST遺伝子の両アレル病原性変異を原因とする。小児期の感染症罹患頻度の著しい増加、軽度の眼皮膚白皮症、および出血性素因を認める。この疾患は、巨大で融合した、機能を持たないライソソームおよびマクロメラノソームを特徴とする。CHS患者では、末梢血の塗抹標本で好中球に巨大な細胞内顆粒が常に認められ、HPS患者ではこの所見は決して認めることはない。CHS患者もしばしば致死的なリンパ組織球症もしくは増悪期への進行が認められるが、AP3B1遺伝子関連HPSでも散発的にみられる。骨髄移植が行われない場合、古典的なチェディアック・東症候群患者は小児期に死亡する。

グリセリ症候群GS1[OMIM 214450], GS2[OMIM 607624], GS3[OMIM 609227]) 患者は軽度の色素減少および免疫不全症を認め、リンパ組織球症の増悪期も呈しうる。鑑別所見は銀~灰色の髪である。GS1, GS2, GS3は常染色体劣性遺伝性疾患である。
注:エレジャルデ症候群(Elejalde症候群, OMIM 256710)は(免疫不全症やリンパ組織球症というよりは)神経病変を認めるグリセリ症候群の一型と考えられている。


臨床的マネジメント

初期診断に続く評価

ヘルマンスキー・パドラック症候群(HPS)であると診断された患者において、疾患の広がりやニーズを把握するため、まだ行っていない場合は以下のような評価が推奨される。

  • 完全な眼科的評価。
  • 色素減少の重症度、乳児期を過ぎた後は皮膚のダメージや皮膚癌の評価。
  • 出血による問題や肺線維症および/もしくは大腸炎を示唆する症状の病歴。肺線維症の評価のため、20歳を超える患者には肺機能検査(PFTs)を行うべきである。
  • 臨床遺伝専門医および/もしくは遺伝カウンセラーへの診療依頼。

病変に対する治療

  • 白皮症患者の多くは、著しい遠視もしくは近視、および乱視が認められる。これらの屈折異常の矯正により視力は回復可能である。
  • 斜視に対する手術は通常必要ないが、特に斜視が顕著もしくは固定化されている場合、美容目的で行うことはできる。手術は常に成功するとは限らない。
  • 視覚障害のある患者では、携帯用の拡大鏡もしくは両眼レンズのような補助具は有用である。
  • 学校で座席位置を優先することは有効であり、また視覚コンサルタントも有用な可能性がある。

皮膚 皮膚癌の治療は一般的な患者における治療と異なるものではない。

出血

  • 加湿器は鼻出血の頻度を減らす可能性がある。
  • 経口避妊薬は月経期間を短縮することができる。月経過多はレボノルゲストレル放出子宮内システムおよび組み換え第Ⅶa因子によって治療されてきた。
  • 小さな切創の治療には、自然に止血されない開放創へのトロンビン浸漬ゼルフォーム®などがある。
  • 智歯抜去のようなより侵襲的な創傷に対しては、DDAVP(1-デスアミノ-8-D-アルギニンバソプレシン, 生食50mLに0.2µg/kg )を処置前に30分で点滴静注することができる。DDAVPの使用で出血時間は回復することもあれば回復しないこともある。
  • 広範囲の外科手術もしくは遷延性出血には、血小板もしくは赤血球輸血が必要になることもある。

肺線維症

  • 肺疾患が重症になった場合、酸素療法が姑息的治療になりうる。
  • 複数のHPS1遺伝子関連肺線維症患者で、両側/片側肺移植が成功している。著者たちは他にも肺移植の成功例を複数例知っている。

大腸炎 HPSの肉芽腫性大腸炎はクローン病の大腸炎と類似している。例えばステロイドやその他の抗炎症治療への反応などである。レミケード®も有効性が認められている。

免疫不全症 認められる場合、免疫不全症は典型的には顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)に反応する。

二次合併症の予防

皮膚 HPSにおけるスキンケアは、皮膚の色素量や日光に対する皮膚の反応によって決まる。日焼け、その他の皮膚へのダメージ、および皮膚がんを避けるため、日光からの保護を行うべきである。とても感受性の高い患者では5~10分ほどの短い日光曝露でも重篤になることがあり、また感受性の高くない患者でも30分以上で通常は重篤になる。日の長い時期には衣服(つばのある帽子、長袖や長ズボン、靴下)による皮膚保護を必要とする。きわめて日光への感受性が高い患者では、SPFの高いサンスクリーン剤(SPF 45-50+による完全な遮蔽)がのぞましい。より感受性の高くない患者では、SPF 15以上のサンスクリーン剤が使用できる。

出血 HPSでは出血傾向に対する標準的な検査(血小板数、プロトロンビン時間、部分トロンボプラスチン時間など)は正常であるため、患者は血小板機能障害を明示する通知用のブレスレットの入手を考慮すべきである。

肺線維症 肺線維症に進行する前に、肺機能を最大化するように注意を払うべきである。これには、喫煙の回避、肺感染症の迅速な治療、インフルエンザワクチンや肺炎球菌ワクチンの接種、および定期的な中等度の運動を必要とする。

経過観察

以下を行うことがのぞましい。

  •  1年に1回、屈折異常の評価を含め眼科診察を受ける。
  • 皮膚 1年に1回、基底細胞癌や扁平上皮癌を評価する。関連病変もしくは皮膚がんの既往を認める患者はより頻回の診察を受ける。
  • 肺線維症 20歳を超えた患者は、1年に1回肺機能検査を受ける。HPS1, HPS4, AP3B1遺伝子変異を有する若年成人患者では、肺線維症のスクリーニングのため、高解像度の胸部CT検査が推奨される。
  • 大腸炎 大腸炎が疑われる(すなわち、痙攣性腹痛や粘液便、直腸出血の既往を認める)場合、診断の確認のため大腸内視鏡を行う。

回避すべき薬物や環境

出血 アスピリンを含有した製品や出血リスクの高い活動は避けるべきである。
肺線維症 喫煙は肺機能を低下させ、肺線維症の進行を促進する可能性がある。

リスクのある血縁者の評価

HPS1, およびHPS4遺伝子関連HPS患者では、色素減少や眼振が臨床的に明らかであるため、診断がつくであろう。
より軽症の病型(HPS3, HPS5, HPS6遺伝子が関連するHPS)である稀な家系においては、罹患していないように見える同胞を評価すると診断がつくことがある。また、可及的速やかな治療や予防措置の開始が有益であるだろう患者を見出すことができる。

  • 家系内で病原性変異が判明している場合、疾患リスクのある同胞の遺伝学的状況を明らかにするために分子遺伝学的検査を用いることができる。
  • 家系内で病原性変異が判明していない場合、疾患リスクのある同胞の遺伝学的状況を明らかにするために血小板の全載電子顕微鏡検査を用いることができる。

遺伝カウンセリングとして扱われるリスクのある血縁者への検査に関する問題は「遺伝カウンセリング」の項を参照のこと。

妊娠管理

母親が罹患している、もしくは胎児が罹患している場合でも、妊娠管理は通常どおり行うべきである。しかし、HPS患者の妊婦では分娩時に出血のリスクがある。分娩時の出血による合併症が予期されるため、妊娠が確認されたら経過観察および血液内科への診療依頼を開始すべきである。

研究中の治療法

初期の研究では、治験薬のピルフェニドンにより、正常の50%を超える肺機能を示す患者において肺機能への良好な効果が示唆された。フォローアップの臨床試験ではこの所見を確認することはできなかったが、効果を認めないと結論付けられるものでもない。
疾患や病態の広範囲にわたる臨床試験に関する情報は、米国ではClinicalTrials.govを、欧州ではEUClinical Trials Registerを参照のこと。

その他

概して、不透明のコンタクトレンズもしくは暗く着色されたレンズでは視覚機能は改善しない。白皮症を認める患者では、サングラスが有用なことがあるが、多くの患者は見えにくくなるため外出時に着用することを好まない。
HPSの肺線維症に対する治療もしくは予防法で成功したものは存在しない。ステロイドはしばしば試されるが、明らかな効果は認められていない。


遺伝カウンセリング

「遺伝カウンセリングは個人や家族に対して遺伝性疾患の本質,遺伝,健康上の影響などの情報を提供し,彼らが医療上あるいは個人的な決断を下すのを援助するプロセスである.以下の項目では遺伝的なリスク評価や家族の遺伝学的状況を明らかにするための家族歴の評価,遺伝子検査について論じる.この項は個々の当事者が直面しうる個人的あるいは文化的な問題に言及しようと意図するものではないし,遺伝専門家へのコンサルトの代用となるものでもない.」

遺伝形式

ヘルマンスキー・パドラック症候群(HPS)のすべての病型は常染色体劣性遺伝形式で遺伝する。

患者家族のリスク

発端者の両親

  • 罹患者の両親は絶対保因者である(すなわち1つのAP3B1, AP3D1, BLOC1S3, BLOC1S6, DTNBP1, HPS1, HPS3, HPS4, HPS5, HPS6遺伝子変異の保因者)。
  • ヘテロ接合体保有者(保因者)は無症候で発症リスクはない。

発端者の同胞

  • 受胎時に、患者の同胞が罹患している確率は25%、無症候性保因者である確率は50%、非罹患者かつ非保因者である確率は25%である。
  • 疾患リスクのある同胞が罹患していないと判明している場合、保因者である確率は2/3である。
  • ヘテロ接合体保有者(保因者)は無症候で発症リスクはない。

発端者の子

  • HPS患者の子どもは病原性変異の絶対保因者である。
  • 稀であるが、二世代の偽優性を示した家系が見つかっている。子どもをもつ患者で、配偶者が同じHPS関連遺伝子変異のヘテロ接合体保有者(すなわち保因者)であることから判明した。

発端者の他の家族

発端者の両親の同胞が保因者であるリスクは50%である。

保因者(ヘテロ接合体保有者)診断

家系内でAP3B1, AP3D1, BLOC1S3, BLOC1S6, DTNBP1, HPS1, HPS3, HPS4, HPS5, HPS6遺伝子変異が判明している場合、疾患リスクのある家族に保因者診断を行うことができる。

遺伝カウンセリングに関連した問題

早期診断・治療目的で疾患リスクのある血縁者に対して行う検査に関する情報については「臨床的マネジメント」「リスクのある血縁者の評価」を参照。

家族計画

  • 遺伝学的リスクの評価や遺伝学的状況の明確化、および出生前診断の有用性についての議論を行うのに最適な時期は妊娠前である。
  • 罹患者、保因者、保因者のリスクがある若年成人に対して、遺伝カウンセリング(潜在的な子どもへのリスクや妊娠出産の選択肢に関する話し合いを含む)を申し出ることがのぞましい。

DNAバンクは(主に白血球から調整した)DNAを将来利用することを想定して保存しておくものである。検査技術や、遺伝子・アレル変異・疾患に対するわれわれの理解が将来さらに進歩すると考えられるので、罹患者のDNA保存を考慮すべきである。

出生前検査および着床前診断

家族内の患者で病原性変異が判明しているのならば、疾病リスクがある妊娠における出生前診断や着床前診断を行うことができる。特に早期診断ではなく妊娠中絶を考慮した検査である場合に、医療従事者や家族の間で出生前検査に関する視点の違いが存在する可能性がある。ほとんどの施設は出生前診断に関する決定は両親の選択によると考えるだろうが、これらの問題に関して話し合うことがのぞましい。


更新履歴

  1. Gene Reviews著者: Marjan Huizing, PhD, May Christine V Malicdan, MD, PhD, Bernadette R Gochuico, MD, and William A Gahl, MD, PhD.
    日本語訳者: 和田宏来 (国際親善総合病院小児科/しんぜんクリニック小児科)
    Gene Reviews 最終更新日: 2017.10.26.  日本語訳最終更新日: 2020.6.22.(in present)

原文: Hermansky-Pudlak Syndrome

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