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血友病A
(Hemophilia A)

[Classic Hemophia, Factor VIII Deficiency]

Gene Review著者: Barbara A Konkle, MD,Neil C Josephson, MD,Shelley Nakaya Fletcher, BS.
日本語訳者: 窪田美穂(ボランティア翻訳者),櫻井晃洋(札幌医科大学医学部遺伝医学)
Gene Review 最終更新日: 2014.6.5.日本語
訳最終更新日:2014.12.27.

原文 Hemophilia A


要約

疾患の特徴 

血友病Aの特徴は第VIII凝固因子活性の欠損であり,この欠損のため外傷,抜歯,もしくは手術後に毛細血管性出血が延長したり,創傷治癒までの止血遅延や再出血が起こる.出血エピソードの診断年齢と頻度は,第VIII因子の凝固活性値と相関している.

  • 重症血友病Aでは,関節や深部筋の自然出血が最も多い症状である.通常,重症血友病Aは2歳までに診断される.予防治療を行わないと,1ヶ月に平均 2〜5回の自然出血エピソードが生じる.
  • 中等症血友病A患者で自然出血はめったに起きないが,比較的軽度の外傷後に毛細血管性出血が延長したり止血が遅れたりする.5〜6歳以前に診断されることが多い.出血エピソードの頻度にはばらつきがあり,たいていの場合,月1回から年1回である.
  • 軽症血友病A患者に自然出血エピソードは生じないが,手術や抜歯の前後に治療を受けなければ異常出血が起こる.出血エピソードの頻度には幅広いばらつきがあるが,典型的には年1回から10年に1回である.軽症血友病A患者は後年になるまで診断されないことが多い.

重症度にかかわらず,血友病A患者の出血エピソードは,成人期よりも小児期や青年期に多い.(罹患している血縁者の症状が軽症であっても)保因者女性の約10%に出血リスクがある.このため,症状は軽度であることが多いが,こうした保因者女性は症候性保因者といえる.重症度にかかわらず,大外傷や侵襲的処置を受けた後は,通常,出血の延長や出血過多が生じる.

診断・検査 

血友病Aは,フォンウィルブランド因子(VWF)の値が正常であるが,第VIII因子凝固活性が低い場合に診断される.第VIII因子をコードする遺伝子であるF8遺伝子の分子遺伝学的検査を通じて,血友病A患者のうち,最大98%に病的変異が同定される.

臨床的マネジメント 

症状の治療:評価,教育,遺伝カウンセリング,円滑な臨床管理のため,米国内外にある約140の連邦血友病治療センター(HTC)へ患者を紹介すること.指導を行い,両親による在宅自己注射後,患者自身による自己注射ができるようになることが,包括的ケアにとっては極めて重要である.特に重症患者では,出血が生じてから1時間以内に第VIII因子濃縮製剤を静脈内投与すると最も効果的である.症候性保因者を含む軽症患者には,出血直後の処置や出血予防として,デスモプレシン(DDAVP[1-デアミノ-8-D-アルギニンバソプレシン])の静脈内投与や経鼻投与,もしくは第VIII因子濃縮製剤の投与を行う.

一次病変の予防:重症患者には,第VIII因子濃縮製剤の予防的投与を週3回,もしくは2日に1回行うと第VIII因子凝固活性を1%超に維持できるため,ほぼ完全に自然出血の発生を抑え,慢性関節疾患を予防できる.
続発的合併症の予防:出血に際して,在宅療法などの予防投与や迅速な有効治療を行うことよって,出血や慢性関節疾患を減少できる.

経過観察重症もしくは中等症の血友病A患者では6〜12ヶ月に1回,軽症の血友病A患者では少なくとも2〜3年に1回,血友病治療センターでの評価が推奨される.

回避すべき薬剤・環境:リスクの高い男性には,血友病Aが除外されるか,重症度にかかわらず第VIII因子濃縮製剤による治療が行われるまで環状切除を行わない.筋肉注射,外傷リスク(特に頭部損傷リスク)の高い活動,アスピリンやアスピリン含有製剤は避ける.これ以外の血小板機能に影響を与える薬剤やハーブ薬については,慎重に使用すること.
リスクの高い血縁者の検査:リスクの高い女性は妊娠前,もしくは妊娠初期に遺伝学的状態を明確にして,臨床管理を円滑にすること.

妊娠管理:保因者の母親に対しては,ベースラインの第VIII凝固因子が正常であることが判明するまで,分娩後の遅発性出血をモニタリングすること.

研究中の治療長期作動型第VIII因子濃縮製剤に関する臨床試験が継続中である.

その他ビタミンKでは血友病Aの出血の予防やコントロールはできない.寒冷沈降物は第VIII因子を含有しているが,ウイルス不活化処理を受けていないため,現在では血友病A治療に使用されない.血友病Aの遺伝子治療は,予備的臨床試験で改良された治療法が幾つか試みられているが,現時点で実施されている臨床試験はない.

遺伝カウンセリング 

血友病Aの遺伝形式はX連鎖性である.発端者の同胞のリスクは,母親の保因者状態によって異なる.保因者女性が各妊娠でF8遺伝子の病的変異を遺伝する確率は50%である.病的変異を遺伝した息子は発症し,病的変異を遺伝した娘は保因者となる.罹患男性から娘には必ず病的変異が遺伝するが,息子には遺伝しない.リスクの高い血縁者の保因者診断とリスクの高い妊娠の出生前診断は,血縁者のF8遺伝子の病的変異が同定されていたり,リスクの有無を判定できる遺伝子内連鎖マーカーが同定されている場合には可能である.


診断

臨床診断

臨床所見に基づいて血友病Aと診断することはできない.以下の所見を呈する患者に凝固障害が疑われる.

  • 出血性関節症(特に,軽度の外傷によって生じる場合や,先行する外傷がない場合)
  • 深部筋血腫
  • 大外傷を伴うことなく生じた頭蓋内出血
  • 新生児頭血腫や頭蓋内出血
  • 抜歯,口腔内損傷,環状切除後の初回止血後に生じる毛細血管性出血の延長や出血の再開*
  • 出血の延長や止血の遅延,手術や外傷後の創傷治癒不良*
  • 原因不明の胃腸出血や血尿*
  • (特に初経の)月経過多(症候性保因者)*
  • 鼻出血の延長(特に再発性あるいは両側性である場合)*
  • 過度の挫傷(特に硬化した皮下血腫を伴う場合)
*重症度は問わない.あるいは特に重症度の高い患者に認める.

検査

出血スコア.出血障害が疑われる患者への診断支援用の出血スコアが開発された.国際血栓止血学会議がコンセンサスをまとめ,出血評価ツール(Bleeding Assessment Tool[ISTH BAT];www.isth.org)を作成した.現時点では,スコアが陰性の患者や,研究に参加している患者を除く出血障害の患者にとって,BATが最も有効なツールである[James & Coller 2012].

凝固スクリーニング検査.出血障害が疑われる場合,血小板数,活性化部分トロンボプラスチン時間(aPTT),プロトロンビン時間(PT)を検査する.トロンビン時間や血漿フィブリノゲン濃度は稀少疾患の診断に有用である.出血時間や血小板機能分析器(による閉鎖時間)の測定は,感受性や特異性が不十分であるため,血小板障害のスクリーニングとしては推奨されないが[Hayward et al 2006],任意抽出集団でフォンウィルブランド病を除外する際には有用であると思われる[Castaman et al 2010].

血友病A患者では,上記のスクリーニング検査は正常であるが,以下の例外的な所見がある.

  • 重症と中等症の血友病AではaPTTが延長する.aPTT延長が同量の正常血漿を混入すると是正される場合は,インヒビターが存在するのではなく,第VIII因子を含む内因性凝固系の凝固因子障害であることがわかる.

    注:第VIII因子に特異的な凝固活性検査を行って血友病Aの診断を確定し,他の欠損症を除外することが重要である.こうした検査は,ほとんどの病院の検査室や凝固活性専門の検査機関で実施されている.
  • 軽症血友病A患者では,aPTTが正常な場合もあるが,軽度に延長することが多い.
  • 肝疾患など,他の止血異常が存在しない限り,PTは正常である.

注:幾つかの検査機関では,軽症の血友病Aを診断できるほどaPTT検査の感受性が高くないこともある.

凝固因子測定.生後から出血傾向を認める場合は,凝固スクリーニングがすべて基準範囲内であっても,個別の凝固因子測定を行うこと.

  • 第VIII因子の凝固活性の基準範囲は約50〜150%である.
  • 第VIII因子の凝固活性が30%超であると,出血が生じないことが多い[Kaufman et al 2013].しかし,第VIII因子の凝固活性が基準範囲未満であったり,低めの基準範囲の血友病Aの保因者女性[Plug et al 2006]や,軽症のフォンウィルブランド病患者では,軽度の出血傾向が生じやすい.出血傾向を有するリスクは,ベースライン時の第VIII因子の凝固活性にかかわらず,重症血友病Aに関連したアレルをもつ保因者で高くなるようである[Miesbach et al 2011].
  • 血友病Aでは,フォンウィルブランド因子の機能が正常な場合,第VIII因子の凝固活性が30〜35%未満となることが多い.
  • インビトロの凝固活性に基づく血友病A分類:
    • 重症血友病A第VIII因子活性が1%未満
    • 中等症血友病A第VIII因子活性が1〜5%
    • 軽症血友病A第VIII因子活性が6〜40%

    注:軽症血友病A患者では,「2段階法」の検査や発色検査での第VIII因子の活性は低くなるが,標準的な「1段階法」の第VIII因子の凝固活性測定では凝固活性がほぼ基準範囲であったり,低めの基準範囲内(40〜80%)であることが稀にある.このため,インビトロの凝固活性が低めの基準範囲内であっても,軽症血友病Aが除外されるわけではない.

保因者女性

凝固因子測定.血友病Aの保因者女性の約10%は,家系内の血友病Aの重症度にかかわらず,第VIII因子の凝固活性が35%未満である.第VIII因子の活性が低めの基準値範囲内であると,出血も重症化しやすい[Plug et al 2006].
第VIII因子の凝固活性は,血友病Aの保因者診断としての信頼性は低い.

  • 血漿中の第VIII因子の凝固活性は,妊娠,経口避妊薬の使用,有酸素運動,慢性炎症により上昇する.
  • 血液型がO型であると,血漿の第VIII因子の凝固活性がA型,B型,AB型よりも約25%低くなる.
絶対的保因者の大多数は,たとえ重症血友病Aの保因者であっても,第VIII因子の凝固活性は正常である.

分子遺伝学的検査

GeneReviewsは,分子遺伝学的検査について,その検査が米国CLIAの承認を受けた研究機関もしくは米国以外の臨床研究機関によってGeneTests Laboratory Directoryに掲載されている場合に限り,臨床的に実施可能であるとする. GeneTestsは研究機関から提出された情報を検証しないし,研究機関の承認状態もしくは実施結果を保証しない.情報を検証するためには,医師は直接それぞれの研究機関と連絡をとらなければならない.―編集者注.

遺伝子 F8遺伝子は血友病Aを発症させることが知られている唯一の遺伝子である.

臨床検査

英国では,F8遺伝子の臨床現場での分子学的解析に関するガイドラインが確立している[Keeney et al 2010(全文)].

表1.血友病Aに対して用いられる分子遺伝学的検査A

遺伝子1

検査方法

検査方法ごとの病的変異を有する発端者の割合

重症血友病A

軽症〜中等症血友病A

罹患男性

保因者女性

罹患男性

保因者女性

F8

標的変異解析−イントロン22-A逆位2, 3

48% 2, 4

48% 2, 4

0% 4

0% 4

標的変異解析−イントロン1逆位3

2-3% 5

2-3% 5

5

0% 5

配列解析6

49% 7, 8, 9, 10

43% 8, 9

76%-99% 7, 8, 10, 11

76%-98% 12

欠失・重複解析13

6% 7

6% 13

<1% 7

<1% 14

  1. 表A.「染色体座と蛋白に関する遺伝子とデータベース」を参照のこと.アレル変異に関する情報については,「分子遺伝学」の項を参照.
  2. イントロン22逆位は隣接部位の遺伝子欠失や重複/挿入を伴うことがある[Andrikovics et al 2003].F8遺伝子のイントロン22-A逆位は,重症血友病Aを有する家系の約半数に同定される[Kaufman et al 2013].この逆位の検出は多くの検査方法(ロングレンジPCR[Bagnall et al 2006],逆転写PCR[Rossetti et al 2008])によって可能である.
  3. 特筆すべき点として,PCR法に基づいた「逆位シフト(inverse shifting)」法により,よく見られるF8遺伝子の逆位を診断できる[Radic et al 2009].
  4. 中等症や軽症の血友病A家系でイントロン22-A逆位は同定されていない.注:稀な例外は,ヌル変異をもつ患者の表現型にばらつきがあることから,重症血友病Aが中等症血友病Aと誤診された場合である.
  5. 重症血友病A患者の2〜5%でイントロン1逆位が同定されているが[Bagnall et al 2002, Gouw et al 2012],中等症や軽症の血友病A家系では報告がない.
  6. 配列解析では,臨床的意義が不明であるが良性もしくは良性であろうと思われる変異や,病的もしくは病的であろうと思われる変異が検出される.病的変異には,遺伝子内の微小欠失/挿入や,ミスセンス変異,ナンセンス変異,スプライス部位変異が含まれる.通常,エクソンや遺伝子全体の欠失/重複は検出されない.検査結果の解釈については,こちらを参照.
  7. 配列解析以前にPCR法での増幅を認めなかった場合には,罹患男性のX染色体での(複数)エクソンの欠失や,遺伝子全体の欠失が考えられるが,確認するためには,さらに欠失/重複解析を行う必要がある.
  8. 欠失/重複解析で用いされる変異検出頻度を含む.
  9. Kemball-Cook et al [1998], El-Maarri et al [2005], Kaufman et al [2013]
  10. 生じることの多い2つの逆位がどちらも存在しない血友病A患者での変異検出率は,検査方法により,75〜98%とばらつきがある.
  11. 血友病の重症度や,特異的ドメイン部位にかかわらず,ミスセンス変異はポリペプチド鎖に沿って均一に分布しているように思われる[Shen et al 2008].
  12. サンガー法によるゲノムDNAの配列解析では,保因者女性のX連鎖性遺伝子で,1つもしくは複数のエクソン,または遺伝子全体の欠失や重複を検出することはできない.
  13. 配列解析で容易に検出できないゲノムDNAのコード領域やイントロン隣接領域に対する欠失・重複を同定する検査には,定量PCR法,ロングレンジPCR法,MLPA法,染色体マイクロアレイ解析(CMA)(遺伝子/セグメント特異的)など,さまざまな方法がある.
  14. 保因者女性の欠失/重複解析では,サンガー法による配列解析で検出できない遺伝子欠失や再構成ができる[Santacroce et al 2009].

検査の特徴検査の精度や特異度やその他の検査の特徴に関する情報は,EuroGentest [Keeney et al 2011 (全文)]で閲覧できる.

検査手順

発端者で血友病Aの診断を確立するためには,第VIII因子の凝固活性を測定しなければならない.
リスクのある血縁者の遺伝カウンセリングに関する情報を獲得するためには,発端者に分子遺伝学的検査を行い,F8遺伝子の家系特異的な病的変異を検出する.罹患者に検査ができない場合には,絶対的保因者女性を検査してもよい.
孤発例として現れている患者でF8遺伝子の病的変異が同定できると,臨床像の予測や,第VIII因子インヒビターの発現リスクの評価に役立つ.
(a)重症血友病A患者,(b)重症血友病Aの家族歴をもつ女性,あるいは(c)重症度と家系特異的な病的変異が不明の血友病Aの家族歴もつ女性には,通常,以下の手順で分子遺伝学的検査が行われる.

  • イントロン22,若しくはイントロン1逆位を同定するための標的変異解析
  • F8遺伝子エクソン26の配列解析
  • 欠失/重複解析
  • 連鎖解析
    • 上述の方法で変異が検出されない場合に適用.
    • 家系内で同定されていないF8遺伝子の病原性アレルを追跡したり,新生突然変異が生じた患者を同定するために使用されることがある[Keeney et al 2010]

(a)中等症・軽症の血友病A患者,(b)家系特異的な病的変異が不明の中等症・軽症の血友病Aの家族歴をもつ女性には,通常,以下の手順で分子遺伝学的検査が行われる.

  • エクソン26,イントロン−エクソン境界領域,F8遺伝子の5'隣接領域や3'隣接領域の配列解析
  • 欠失/重複解析
  • 上述の方法で変異が検出されない場合,連鎖解析を行うとよい.家系内で同定されていないF8遺伝子の病原性アレルを追跡したり,新生突然変異が生じた患者を同定するために使用されることがある[Keeney et al 2010].

注:家系内でF8遺伝子の病的変異が同定されないまま保因者診断を実施すると,リスクのある血縁者にも陰性結果が出ることがあり,有用性は低い.

遺伝的に関連のある疾患

F8遺伝子変異に関連する表現型は,GeneReview本稿で扱われている表現型のみである.

臨床像

自然経過

治療を行わない患者の血友病Aの特徴は,外傷,抜歯,手術直後の出血や出血の延長,毛細血管性出血の延長や,初回止血後の出血の再開である[Fogarty & Kessler 2013, Josephson 2013].初回の損傷から4,5日後に筋血腫や頭蓋内出血が起こりやすい.抜歯後の断続的な毛細血管性出血が数日間,もしくは数週間続くことがある.手術後には出血が延長したり,止血が遅延したり,創傷血腫が形成されることが多い.環状切除後の血友病A男性は,重症度を問わず,毛細血管性出血が延長することがあるが,治療を行わなくとも正常に治癒することもある.重症血友病Aでは,関節の自然出血が最も多く生じる症状である.

未治療の場合,診断年齢と出血エピソードの頻度は第VIII因子の凝固活性に相関する(表2を参照).重症度にかかわらず,出血エピソードは成人期と比べて小児期や青年期に多い.このような高い頻度は,ある程度,成長の早い時期での身体の活動性レベルと脆弱性に関連している.

重症血友病Aは,出生,もしくは新生児期の処置のために新生児期に診断されたり,生後1年以内に診断されることが多い[Kulkarni et al 2009].幼児に治療を行わない場合,小さな口腔内損傷や,軽く頭部をぶつけただけで生じる大きな「こぶ」からの出血が頻発するが,これは重症血友病Aに最も多く現れる症状である.頭部損傷から頭蓋内出血が生じることもある.未治療の小児には,ほぼ常時,皮下血腫が生じる.非事故性外傷でないかを調べるため,検査が勧められることもある.

小児が成長して活動性が高まると,予防治療プログラムを行っていない場合には,関節からの自然出血が生じる回数が増える.関節からの自然出血や深部筋血腫は,腫脹が現れる前にまず疼痛やひきずり足歩行を生じさせる.重症血友病Aの未治療の小児や成人には,1ヶ月に平均2〜5回,自然出血エピソードが生じる.自然出血が最も起きやすい部位は関節であるが,その他,腎臓,消化管,脳などにも出血が起きる.予防治療を行わなければ,重症血友病A患者の出血は延長したり,軽い損傷や手術,抜歯による疼痛や腫脹が過剰となる.

中等症血友病A患者が自然出血を起こすことはめったにないが,比較的軽度の外傷から出血エピソードが起こりやすくなることがある.(侵襲的処置を受けることにした場合),事前に治療をしなければ,比較的軽度の外傷後に毛細血管性出血が延長したり,止血が遅延したりするため,通常,5〜6歳前に診断される.第VIII因子濃縮製剤の投与を要する出血エピソードの頻度は,1ヶ月に1回から1年に1回までとばらつきがある.その他の出血徴候や出血症状は,重症血友病A患者と類似している.

軽症血友病A患者に自然出血は起こらない.しかし治療を行わない場合,手術,抜歯,大きな損傷後に異常出血が起こる.出血頻度は,1年に1回から10年に1回までとばらつきがある.軽症血友病A患者では,後年になって手術や抜歯を行ったり,大外傷が生じるまで診断されないことが多い.

保因者女性.第VIII因子の凝固活性が35%未満に低下している保因者女性には,通常,軽症血友病男性と同等の出血リスクがある.しかし,ベースライン時の第VIII因子凝固活性が35〜60%の場合,異常出血はより軽度となる[Plug et al 2006].

表2.未治療の血友病A患者における重症度ごとの関連症状

重症度

第VIII因子の
凝固活性1

症状

通常の診断年齢

重症

1%未満

頻回の自然出血;軽度損傷,手術,抜歯後の異常出血.

年齢:2歳以下2

中等症

1〜5%

自然出血は稀.軽度損傷,手術,抜歯後の異常出血.

年齢:5〜6歳未満

軽症

5〜40%超

自然出血は生じない.大きな損傷,手術,抜歯後の異常出血.

後年になって止血困難な状況が生じてから診断される場合が多い.

  1. 臨床的重症度が常にインビトロ試験の結果と相関するわけではない.
  2. Kulkarni et al [2009]

未治療出血の合併症出血関連の死因では頭蓋内出血が最多である.出血による障害の最も大きな原因は慢性関節疾患である[Luck et al 2004].現在行われている凝固因子濃縮製剤による治療により,血友病Aの小児・成人患者の寿命は正常化し,慢性関節疾患も減少した.このような治療が可能になる以前は,重症血友病A患者の寿命の中央値は11歳であった(現在でも,幾つかの開発途上国での患者の寿命は11歳である).HIVによる死亡を除き,適切な治療を受けている重症患者の寿命は63歳である[Darby et al 2007].

その他1960年代中頃からの出血エピソードに対する治療の主流は第VIII因子濃縮製剤であり,当初はドナー血漿由来のみであった.1980年代中頃までにウイルス不活化方法と血漿のドナースクリーニングが導入され,1990年代初頭には遺伝子組換え第VIII因子濃縮製剤が導入され,HIV感染リスクは消失した.1979年から1985年に血漿由来第VIII因子濃縮製剤を投与された患者の多くがHIVに感染した.こうした患者の約半数は,有効なHIV療法が誕生する前にAIDSにより死亡した.

初期の血漿由来濃縮製剤によるB型肝炎は,1970年代,ドナーに対するスクリーニングとその後のワクチン接種により消滅した.1980年代後半までに血漿由来濃縮製剤を投与されたことのある患者の大多数が,C型肝炎ウイルスの慢性保因者となった.1990年までに濃縮製剤に対するウイルス不活化方法とドナーに対するスクリーニング検査が開発され,この合併症は消失した.

重症血友病A患者の約30%では,通常,第VIII因子の投与を20回受けるまでに[Hay et al 2011]第VIII因子に対する同種免疫性のインヒビターが産生されるようになるが,稀に50回以上投与可能な場合もある[Kempton 2010](「臨床的マネジメント」,「症状の治療」を参照).血友病A患者では,白人よりも黒人やヒスパニック系でこうしたインヒビターが産生されやすい.このような違いを生み出す原因が活発に研究されている[Viel et al 2009, Miller et al 2012, Schwarz et al 2013].

遺伝子型と臨床型の関連

疾患の重症度                                                                         

  • F8遺伝子のイントロン22-A逆位は重症血友病Aと関連しており,重症症例の45%に及ぶ[Kaufman et al 2013].このうち20~30%に同種免疫性のインヒビターができる.時々,中等症血友病A患者と考えられていた患者でF8遺伝子の逆位がみつかることがある.このような検査結果は,これまでの輸血で第VIII因子の凝固活性が幾らか残っているために測定が正確でなくなったり,使用した検査方法では低い数値が不正確であったりするために起きることが多い.
  • イントロン1の1kb配列間の逆位と5末端からF8までの逆位反復[Bagnall et al 2002]もまた重症の表現型と関係しており,インヒビターが産生される患者もいる.
  • 一塩基変異によって終始コドンを生じさせる変異は,基本的にすべて重症型と関係しており,その大部分はフレームシフト変異である.(例外は中等症血友病Aで生じることのある8〜10のアデノシン配列を作るアデノシンベースの挿入,もしくは欠失である[Nakaya et al 2001]).
  • スプライス部位変異により重症症例が生じることが多いが,変化と部位によっては軽症や中等症となることもある.
  • ミスセンス変異が生じるのは重症血友病A患者の20%未満であるが,軽症や中等症と診断された者のほぼ全員にみつかる.
  • F8遺伝子の5末端プロモーター領域における一塩基置換は,軽症血友病Aに関連している[Riccardi et al 2009].

浸透率 

F8遺伝子に病的遺伝子変異を有する男性は全員発症し,その重症度は家系内の他の罹患男性とほぼ同程度となる.しかし,他の遺伝的要因や環境的要因の影響により,臨床上の重症度が若干異なることがある.

F8遺伝子の病的変異と正常アレルを有する女性の約10%は,第VIII因子の凝固活性が30%未満であり,出血障害をきたす.第VIII因子活性が低めの基準範囲内の保因者では,軽度出血が生じやすい[Plug et al 2006].

頻度 

ASの頻度は,12,000〜20,000人に1人である.

表現促進現象

表現促進現象は観察されていない.

頻度

全世界での血友病Aの出生率は,約4,000〜5,000人の男児の生児出産あたり1人である.

出生率は国や民族にかかわらず同程度であるが,この原因はF8遺伝子の自然突然変異率が高く,F8遺伝子がX染色体上にあるためであると推定されている.

凝固因子濃縮製剤による適切な治療が受けられる米国その他の諸国での頻度は,約10,000人あたり1人であるが[Fogarty & Kessler 2013],報告には広くばらつきがある[Stonebraker et al 2010].


鑑別診断

本稿で扱われる疾患に対する遺伝学的検査の実施可能性に関する最新情報は,GeneTests Laboratory Directoryを参照のこと.―編集者注.

出血が生じている場合や,「血が止まりにくい」と言われた経験のある場合には,まず,この男性/女性の出血が本当に異常であるかを判断する.大外傷が生じている間やその直後,扁桃摘出の後,または抜歯後の数時間の「大量出血」は重要徴候でないかもしれない.対照的に,抜歯や口腔内損傷後,毛細血管性出血が延長したり,断続的に数日間続く場合や,損傷から数日後に出血が新たに始まったり痛みや腫脹が悪化する場合,手術から数日後に創傷血腫ができる場合には,ほぼ常に凝固障害が存在する.これまでの出血エピソードを詳細に聴取すると,生涯にわたる遺伝性の出血障害を有しているのか,もしくは後天性(感染性である場合が多い)の出血障害を有しているかを判断できる.

身体的診察から得られる具体的な診断の手がかりは少ない.重症や中等症の血友病Aの高齢患者では,関節変形や筋肉拘縮を認めることがある.外傷が確認できない大きな挫傷や皮下血腫がみられることがあるが,軽症の出血障害患者では,急性の出血エピソードを除いて,目に見える外見上の徴候はない.点状出血は重度の血小板減少症を示すが,血友病Aの特徴ではない.

常染色体優性,常染色体劣性,X連鎖性の遺伝形式を有する家族歴から出血障害との診断の手がかりが得られることがあるが,確定的なものではない.血友病Aと血友病Bの遺伝形式はどちらもX連鎖性である.F8遺伝子変異とF9遺伝子変異には新生突然変異が生じる.新たに診断された患者のいる家系では,新生突然変異が同定されやすく,最多で半数の家系に認める.軽症血友病Aを有する家系には,性別にかかわらず異常出血が生じることから,フォンウィルブランド病と誤診されることがある[Lillicrap 2013].フォンウィルブランド病の特異的検査により,こうした家系の女性がフォンウィルブランド病には罹患しておらず,血友病Aの症候性保因者であると判断できる.

血友病Aは,幾つかの生涯続く出血障害の1つであり,特異的診断には主に凝固因子活性測定が用いられる.血友病以外の第VIII因子の凝固活性の低下を伴う遺伝性の出血障害を以下に掲げる.

  • 1型フォンウィルブランド病はフォンウィルブランド病患者 の約70%を占め,フォンウィルブランド因子の量的な欠乏(フォンウィルブランド因子抗原,第VIII因子凝固活性,フォンウィルブランド因子活性の低下)を特徴とする.手術や抜歯後の粘膜出血と毛細血管性出血の延長が主な症状である.軽症血友病をフォンウィルブランド病と鑑別する際には,臨床検査が必要である.基本的に,血友病A患者のフォンウィルブランド因子値は正常である.1型フォンウィルブランド病の遺伝形式は常染色体優性である.浸透度にはばらつきがある.
  • 2A型や2B型フォンウィルブランド病の特徴 は,高分子量多量体の減少を伴うフォンウィルブランド因子の質的な欠乏である.フォンウィルブランド因子の血小板やコラーゲンとの結合能は低下するが,フォンウィルブランド因子抗原と第VIII因子の凝固活性は低めの基準範囲〜軽度減少となる.2A型と2B型のフォンウィルブランド病の遺伝形式は常染色体優性である.2A型フォンウィルブランド病の原因は,多量体の形成や安定化の異常を生じさせる変異である.2B型フォンウィルブランド病の原因は,血小板結合における機能獲得型変異であり,血小板減少症を伴うことが多い.分子遺伝学的検査が診断に役立つ.
  • 2M型フォンウィルブランド病の特徴 も,2A型と同様の機能低下によるフォンウィルブランド因子の質的欠乏であるが,多量体パターンは正常である.遺伝形式は常染色体優性である.分子遺伝学的検査は診断に有用であり,2型フォンウィルブランド病の亜型の鑑別に役立つ.実際のところ,2B型と2M型のフォンウィルブランド病を発症させる病的変異のすべてと,2A型を発症させる病的変異の80%は,フォンウィルブランド遺伝子のエクソン28にある.
  • 2N型フォンウィルブランド病 は,循環血中のフォンウィルブランド因子蛋白のアミノ末端に生じる幾つかのミスセンス変異の1つによって発症する稀なタイプである.フォンウィルブランド因子の血小板機能は完全に正常である.臨床的や生化学的観点から見ると,2N型フォンウィルブランド病は軽症血友病Aと鑑別不能であるが,F8遺伝子とVWF遺伝子の分子遺伝学的検査やELISA法/カラム・クロマトグラフィーによって第VIII因子のフォンウィルブランド因子への結合能を測定することにより,軽症血友病Aと2N型フォンウィルブランド病を鑑別できる.第VIII因子の凝固能が低い場合,常染色体劣性であることが多い.
  • 3型フォンウィルブランド病の特徴 は,完全な,もしくはほぼ完全なフォンウィルブランド因子の量的な欠乏である.罹患者には,血友病A患者と同様,粘膜出血エピソードや関節及び筋肉からの出血が頻繁に生じる.フォンウィルブランド因子は1%未満であることが多く,第VIII因子の凝固活性はたいていの場合が2〜8%である.遺伝形式は常染色体劣性である.ヘテロ接合の両親は1型フォンウィルブランド病であるかもしれないが,無症候性であることの方が多い
  • 軽症型の第V因子と第VIII因子の重複欠損症症例は,通常,LMAN1遺伝子もしくはMCFD2遺伝子がコードする2つの細胞内シャペロン蛋白の1つの欠損が常染色体劣性で遺伝した稀少疾患である[Zhang et al 2008].

以下は,第VIII因子の凝固活性が正常なその他の出血障害である.

  • 血友病BはF9遺伝子変異が原因であり,血友病Aと臨床的に鑑別不能である.第IX因子の凝固活性が40%未満であると,血友病Bと診断される.遺伝形式はX連鎖性である.
  • XI因子欠損症は常染色体劣性遺伝であり,第XI因子の凝固活性が,遺伝子型により,ヘテロ接合体では正常の25〜75%に,ホモ接合体では1〜15%未満となる[Duga & Salomon 2013].アシュケナージ系ユダヤ人では2種類の病的変異が多くみられる.ヘテロ接合体でもホモ接合体でも,出血は軽症もしくは中等症の血友病Aと同程度である.第XI因子に対する特異的凝固活性検査で診断が確立する.
  • XII因子欠損症,プレカリクレイン欠損症,高分子キニノーゲン欠損症では,臨床的に出血が生じることはないが,活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)の延長が生じやすい.
  • プロトロンビン(第II因子)欠損症,第V因子欠損症,第X因子欠損症,第VII因子欠損症 は,常染色体劣性遺伝の稀な出血障害である[Thompson 2006, Peyvandi et al 2012].患者はあざや血腫ができやすくなり,鼻出血,月経過多,外傷や手術後の出血が起きやすくなる.出血性関節症は稀である.頭蓋内に自然出血が生じやすくなる.PTが延長するがaPTTが正常な場合,第VII因子欠乏が疑われる.第II因子欠損症,第V因子欠損症,もしくは第X因子欠損症では,PTとaPTTが延長することが多いが,特異的な凝固因子検査を行って診断を確立する.γ-カルボキシラーゼ欠損に起因することの多いビタミンK依存性因子の遺伝性障害を有する家系は少数であるが,複合的(多発性)欠損症は通常,後天性疾患である.
  • フィブリノゲン障害 には,重症型,軽症型,無症候型がある[Thompson 2006].
    • 先天性無フィブリノゲン血症 は常染色体劣性の稀少疾患であり,血友病Aに類似した症状を呈するが,血小板凝集を助けるフィブリノゲンの欠損により小さな切傷からの出血が延長する点が異なる.
    • 低フィブリノゲン血症 は常染色体優性の場合もあれば常染色体劣性の場合もあり,通常,無症候性であるが,異常フィブリノゲン血症を合併することもある.
    • 異常フィブリノゲン血症 は常染色体優性疾患である.低フィブリノゲン血症や異常フィブリノゲン血症の患者には,軽度から中等度の出血症状が生じることもあるが,無症候性の場合もある.異常フィブリノゲン血症の患者には血栓症のリスクがある.(簡便なスクリーニング検査で)トロンビン時間延長を認めることが多いが,凝固活性の動態解析で活性値が抗原蛋白値より低い場合に診断を確定する.
  • XIII因子欠損症 は,常染色体劣性の稀少疾患である[Thompson 2006].患者の80%超に臍帯断端からの出血が生じる.頭蓋内出血は,自然出血の場合もあれば,軽度外傷後に生じる場合もあり,患者の30%に生じる.皮下血腫,筋血腫,創傷治癒障害,再発性自然流産も生じる.関節出血は稀である.スクリーニング時の凝固活性の動態解析はすべて正常であるため,スクリーニング時には必ず,凝固線溶系への検査から第XIII(FXIII)因子活性の特異的検査を実施すること.
  • 血小板機能障害 により,血小板減少症に類似した出血障害が生じる.患者には皮膚や粘膜出血,再発性鼻出血,胃腸出血,月経過多,外傷や手術が生じている間やその直後に,出血過多が生じる.関節,筋肉,頭蓋内の出血は稀である.血小板凝集試験,フローサイトメトリー,血小板の電子顕微鏡検査により診断を行う.
    • ベルナール・スーリエ症候群 は常染色体劣性疾患であり,フォンウィルブランド因子受容体である血小板膜のGPIb/IX複合体が障害される.
    • グランツマン血小板無力症 も常染色体劣性疾患であり,血小板凝集に不可欠なGPIIb-IIIa受容体が障害される.血小板機能の異常は,通常,血小板機能検査での出血時間の延長や閉鎖時間の延長を生じる.
    • 血小板貯蔵プール病や分泌障害の遺伝形式は常染色体優性であることが多く,上述の血小板膜受容体の異常よりも発症頻度が高い.出血の臨床症状は,一般に,膜受容体異常でみられるよりも軽症である.

臨床医への注:本疾患に関連して行われる患者に応じた 「医療相談(simultaneous consult)」には,親の所見に基づいた鑑別診断を提供する双方向性診断支援ソフト(要登録,アクセス制限あり)を参考にしてもよいだろう.

  • 血友病A:男性
  • 血友病A:ヘテロ接合体女性

臨床的マネジメント

最初の診断時における評価

血友病Aと診断された患者の疾患の程度を判定するためには,以下の評価が推奨される.

  • 疾患の重症度の予測に役立つ出血の既往歴や家族歴
  • 特に出血性関節症や深部筋血腫の既往を認める場合には,関節や筋肉の評価を行う.
  • 1985年以前に血液製剤や血漿由来の凝固因子濃縮製剤の投与経験がある場合,A,B,C型肝炎とHIVのスクリーニングを行う.
  • 鼻出血,胃腸出血,口腔内出血の既往がある場合には,ベースライン時に全血球計算と血小板数を測定する.女性の場合には,月経過多や分娩後出血の有無も確認する.
  • 患者のF8遺伝子に病的変異が同定されると,疾患の重症度,インヒビター産生の可能性,インヒビター産生下での免疫寛容に至る可能性を判断できるようになる.
特に家系で初めて診断された場合には,出生年齢の女性の遺伝診療科の診察を受ける.

症状に対する治療

先進国では,血友病A患者の寿命は過去40年間で格段に延長した[Darby et al 2007].第VIII因子濃縮製剤の静脈内投与,在宅注射プログラム,予防治療,患者教育の改善により,障害は減少した.世界血友病連合が血友病患者の診断と管理の治療ガイドラインを発表した.

約140の連邦血友病治療センター(HTC)へ紹介され,評価,教育,遺伝カウンセリングを受けることは,血友病A患者にとって有益である.血友病治療センターの所在地は,米国血友病協会(National Hemophilia Foundation)を通じて入手できる.国外の治療センターに関しては,世界血友病連合(World Federation of Haemophilia)を通じて情報を入手できる.治療センターでは,遺伝性出血障害の患者への適切な治療計画の作成や別施設への紹介が行われたり,その施設で直接,治療されることもある.また,治療センターは血友病の新しい治療方法の最新情報の提供の場でもある.こうした施設で行われる評価には,通常,広範的な患者教育,遺伝カウンセリング,臨床検査なども含まれる.

VIII因子濃縮製剤の静脈内投与.遺伝子組換え型の第VIII因子濃縮製剤は20歳以上に使用できる.遺伝子組換え製剤のなかには新たに開発されたものも幾つかあり,こうした製剤にはヒトや動物由来の蛋白が一切含まれていない.1985年から血漿由来濃縮製剤に殺ウイルス処置が行われるようになり,HIV感染リスクは消失し,B型,C型肝炎への感染リスクは1990年以降に消失した.

出血エピソードは,血漿由来もしくは遺伝子組換え型の第VIII因子濃縮製剤の静脈内投与により,予防やコントロールが可能である.出血エピソードに対して迅速に有効な治療を行うことで疼痛や障害が軽減し,慢性関節疾患のリスクが低減する.理想的には,症状に気づいたら,1時間以内に患者に凝固因子を投与するとよい[Fogarty & Kessler 2013].用量は患者によって異なるが,生体内での回復値を1回調べただけでは,至適用量の決定に役立たないことが多い[Bjorkman et al 2007].

  • 乳幼児へ効率的かつ効果的な治療を整えることはきわめて困難である.頻回の静脈穿刺が必要なため,小児の静脈穿刺に熟練した医療スタッフをみつけることが重要である.
  • 2〜5歳の重症血友病Aの患児の両親には,できるだけ早い段階で注射方法の指導を受けることが勧められる.在宅療法により,症状発現後の迅速な処置が可能となり,容易に予防療法ができるようになった.

DDAVP (1-デアミノ-8-D-アルギニン バソプレシン).症候性保因者の大多数を含む軽症血友病A患者の多くは,デスモプレシン(DDAVP)により,出血後の迅速な治療や予防を行うことができる[Castaman et al 2009].静脈内投与を1回行うだけで,第VIII因子の凝固活性が2倍もしくは3倍になることが多い.また,多用途で使用されるデスモプレシン点鼻薬(Stimate®)は使いやすく,入手しやすい.

注:血友病の遺伝子型がDDAVP反応に影響を与える[Castaman et al 2009, Nance et al 2013].

小児科での問題.血友病Aの乳児や小児のケアに際しては,以下のような特別な配慮が必要である[Chalmers et al 2011]:

  • 血友病Aの家族歴を有する男性乳児は,血友病Aが除外されない限り,環状切除を受けるべきではない.血友病Aを発症している場合は毛細血管性出血の延長や創傷治癒障害を防ぐため,処置の直前と直後に第VIII因子濃縮製剤を投与する.
  • 筋肉注射は避けること.ワクチン接種は皮下注で行うこと.
  • 第VIII因子の有効用量を設定するには,成人とは異なる年少児の薬物動態への理解が必須である.

インヒビター.第VIII因子の同種免疫性のインヒビターは,出血エピソードのコントロールを著しく損なう[Hay et al 2006, Fogarty & Kessler 2013].免疫寛容療法により,高力価のインヒビターを除去できることが多い[Hay & DiMichele 2012].大きな遺伝子欠失を有する患者では,その他の変異を有する患者と比べて,免疫寛容療法への奏効が低くなる傾向がある[Coppola et al 2009].

一次病変の予防

関節出血が起きる前,もしくは数回生じた後,すぐに第VIII因子濃縮製剤の予防投与を開始することで,自然出血がほぼ完全に抑制され,慢性関節疾患が予防できることが示された[Nilsson et al 1992, Manco-Johnson et al 2007].米国血友病協会と世界血友病連合は,重症血友病の小児への予防投与を推奨している.第VIII因子の凝固活性を1%超に維持するため,第VIII因子濃縮製剤の週3回,もしくは隔日投与が行われることが多いが,なかにはこれよりも強度の低い投与レジメンでも予防効果が得られる場合もある[Fischer et al 2002, Feldman et al 2006].

続発性病変の予防

慢性関節疾患の予防が大きな課題である.重症血友病A患者の大多数にとって初期の予防治療が有効であることについては,同意が得られている.使用する投与レジメンについては,依然として議論が分かれるところであるが,最大の効果が得られるのは,治療を2歳半〜3歳前に開始した患者である.

何らかの関節損傷が生じた後に開始される「二次的」予防は,長期的に行ってもよいし,疾患活性が高まったり,外科的処置を受ける時期に行ってもよい.小児期後半や成人期に定期的な予防投与を開始すると,出血エピソードは大幅に減少する[Valentino et al 2012, Manco-Johnson et al 2013, Mondorf et al 2013].関節への長期的影響が研究中である.

経過観察

血友病治療センター(関連情報を参照)で経過観察を受けている血友病患者は,そうでない患者に比べて死亡率が低い[Soucie et al 2000].

重症もしくは中等症血友病Aの年少児は,これまでの出血エピソードの再評価を受けたり,必要な場合には治療計画を調整するため,6〜12ヶ月に1回(両親とともに)血友病治療センターで評価を受けるとよい.出血エピソードが疑われる初期徴候や症状を再評価する.評価時には,関節や筋肉の評価やインヒビターのスクリーニングを行ったり,患者の血友病に関連するさまざまな問題や家族は地域の支援について話し合うこと.

重症血友病の患児への同種免疫性のインヒビターのスクリーニングは,出血後,もしくは予防投与として開始された第VIII因子濃縮製剤の投与回数が10〜20回となるまでに少なくとも1回行い,その後は3〜6ヶ月に1回行う.曝露期間が50〜100日を超えた後は,年1回のスクリーニングと選択的な外科処置の実施前に行うだけで十分である.投与への臨床的奏効が最適とはいえない血友病患者には,疾患の重症度にかかわらず,インヒビターの試験も行うべきである.

重症もしくは中等症の血友病Aの年長児患者と成人患者にとっては,少なくとも年1回,血友病治療センター(関連情報を参照)で診察を受け,定期的評価を受けることが有益である.血友病治療センターでは,出血エピソードや治療計画が見直され,関節や筋肉の検査やインヒビターに対するスクリーニングが行われ,必要な場合にはウイルス検査なども行われる.また,教育を受けたり,患者の血友病に関連するその他の問題についての話し合うことができる.

軽症血友病A患者は血友病治療センターとのつながりを維持し,少なくとも2〜3年に1回は定期的な評価を受けるとよい.併存疾患や他の合併症があったり,治療が困難な場合は,来院回数を増やす必要がある.

回避すべき薬物や環境

以下を避けるべきである.

  • 外傷リスク,特に頭部損傷のリスクが高い活動.
  • アスピリンとアスピリン含有製剤
    注:低用量の凝固因子の予防投与が必要であるが,血友病や心血管疾患を有する成人のなかには,低用量アスピリン療法が可能な患者もおり,治療は個々の症例に基づいて決定される[Konkle 2011].

血小板機能への影響が指摘されている他の薬剤やハーブ薬の使用に際しては,慎重を期すること.

リスクのある親族への検査

リスクの高い血縁者の確定.(特に軽症血友病Aの家系では),詳細な家族歴の聴取により,まだ検査を受けていないリスクの高い男性血縁者が判明することがある.

リスクのある男性の遺伝学的状態の早期判定.(羊水や胎盤組織による汚染を避けるため)臍静脈への静脈穿刺によって採取した臍帯血検体を用いた第VIII因子の凝固活性測定,もしくはF8遺伝子の家系特異的な病的変異に対する分子遺伝学的検査により,リスクのある男性新生児を血友病Aである/血友病Aではないと判別できる.血友病Aの家族歴を有する乳児には,血友病Aが除外されるまで,環状切除処置を行わないこと.血友病Aが確認された場合には,毛細血管性出血の遅延と創傷治癒障害を防ぐため,第VIII凝固因子を処置の直前と直後に投与する.
注:臍帯血を用いた第VIII因子の凝固活性測定では,凝固を予防し,検体と抗凝固薬の混合を最適とするため,クエン酸ナトリウムを10分の1入れたシリンジに臍帯血を採取すること.

リスクのある女性の遺伝学的状態の判定.保因者の約20%では第VIII因子の活性が40%以下であり,異常出血が生じることがある.オランダ系の血友病保因者に対する調査では,出血症状はベースライン時の凝固因子の凝固活性と相関しており,第VIII活性が40〜60%のであっても出血の微増が示された[Plug et al 2006].従って,(分子遺伝学的検査で保因者でないと判明している場合を除き),男性患者の娘と母親と,リスクのある女性全員には,出血リスクが上昇していないかを判断するため,ベースラインの第VIII因子の凝固活性を測定すべきである.ごく稀に,偏りのあるX染色体不活化に関連しているF8遺伝子の病的変異のヘテロ接合体であるため,もしくは2つのF8遺伝子変異の複合ヘテロ接合体というより非常に稀な状態であるため,第VIII因子の凝固活性が極めて低くなる女性もいる[Pavlova et al 2009].

リスクのある女性は,妊娠前,もしくは妊娠期のできるだけ早い段階に保因者状態を確認することが勧められる.

遺伝カウンセリング目的のリスクのある血縁者に対する検査に関連する問題は,「遺伝カウンセリング」を参照のこと.

妊娠管理

産科に関する問題.リスクのある女性は,妊娠前,もしくは妊娠期のできるだけ早い段階に保因者状態を確認することが勧められる.

母親が症候性保因者(すなわち,ベースライン時の第VIII因子の凝固活性が35%未満)である場合には,妊娠中に第VIII因子の凝固活性が自然に増加することから,多少なりとも出血から保護される.しかし,分娩後48時間以内に第VIII因子の凝固活性がベースラインの状態に戻るため,出血が遅延することがある[Lee et al 2006].

男性新生児.帝王切開の適応とするか,経腟分娩を行うかに関しては,依然として議論が分かれている[James & Hoots 2010, Chalmers et al 2011].選択的帝王切開分娩に関しては,とりわけ男児が出生前に血友病Aと診断されている場合には,帝王切開と経腟分娩の相対危険度を検討すること.

たとえ経腟分娩で出産された男児が重症血友病Aである場合でも,出生時や新生児初期に罹患男児に頭蓋内出血が起こることは稀である(1〜2%).

研究中の治療法

長期作動型第VIII因子(FVIII)濃縮製剤の臨床試験が継続中である.ペグ化,もしくはFc融合によって改良された長期作動型第VIII因子は現在,第III相臨床試験段階にあるが,半減期を約1.5倍延長することが可能となっている[Peyvandi et al 2013].この製剤により,予防投与が週に1〜2回で済むようになるかもしれない.このほか,さらに半減期を延長できるような長期作動型第VIII因子への改良が研究段階にある.

インヒビターの免疫学やインヒビターの予防方法,免疫寛容達成率の改善についての知見を増やす試みた継続中である[Zakarija et al 2011, Hay & DiMichele 2012, Astermark et al 2013].第VIII因子や第IX因子の必要性を「迂回する」新規製剤が幾つか前臨床試験段階に入っている[Kaufman & Powell 2013].

血友病Aの遺伝子治療に関する臨床試験は,合併症が発現したことと,血友病A患者で十分な第VIII因子の発現が得られなかったことからすべて中止された.血友病患者団体はいまだに期待を抱いているが,第VIII因子に関する新たな試験の開始には克服すべき障害が幾つかある[Chuah et al 2013].

様々な疾患や病態に対する臨床試験に関する情報へアクセスしたい場合には,ClinicalTrials.govを参照のこと.

その他

血友病Aの出血は,ビタミンKで予防したりコントロールできない.

寒冷沈降物は殺ウイルス剤による処理が行われていないため,現在では血友病Aの治療薬として推奨されていない.


遺伝カウンセリング

「遺伝カウンセリングは個人や家族に対して遺伝性疾患の本質,遺伝,健康上の影響などの情報を提供し,彼らが医療上あるいは個人的な決断を下すのを援助するプロセスである.以下の項目では遺伝的なリスク評価や家族の遺伝学的状況を明らかにするための家族歴の評価,遺伝子検査について論じる.この項は個々の当事者が直面しうる個人的あるいは文化的な問題に言及しようと意図するものではないし,遺伝専門家へのコンサルトの代用となるものでもない.」

遺伝形式

血友病Aの遺伝形式はX連鎖性である.

患者家族のリスク

男性発端者の両親

  • 罹患男性の父親が発病することはなく,F8遺伝子の病的変異の保因者であることもない.
  • 息子が罹患し,母系血縁者に罹患者のいる女性は,絶対的保因者である.
  • 息子の1人以上が罹患者であり,自分のDNAに病的遺伝子変異が検出されない女性は,生殖細胞系列モザイクを有する.
  • 罹患男性の3分の1から2分の1には,血友病Aの家族歴がない.罹患男性が孤発例(血友病の家族歴が知られていない罹患男性)である場合には,罹患男性の母親の保因者状態と他の血縁者の保因者リスクについて,幾つかの可能性を検討する必要がある.
    • 母親が保因者でなく,罹患男性に発病性の新生突然変異が生じた場合.体細胞モザイクは,血友病Aの家族歴のない一塩基変異を有する発端者の15%強に生じる[Leuer et al 2001]が,生殖細胞系列モザイクは稀である.
    • 母親が発病性の新生突然変異の保因者である場合.以下の状態が1つでも起こると,このような新生突然変異が生じる.
      • 「生殖細胞系列変異」(すなわち,受精時に卵子もしくは精子に生じる変異であるため,全身の細胞に変異が存在し,DNAで検出可能な変異)である場合.イントロン22逆位のほとんどが精子形成で生じるため,この変異を有する孤発例の母親の98%は保因者である.
      • 体細胞変異(すなわち,胚形成のごく初期に起きる変異で,病的変異を有する細胞と病的変異のない細胞がある体細胞モザイクを生じさせる.DNAで検出されることもあれば検出できないこともある)である場合.
      • 生殖細胞系列モザイク(病的変異を有する胚細胞ものもあれば,病的変異のない胚細胞もあり,患者の白血球DNAに変異が検出されない)である場合.
    • 母親が保因者であり,この母親が,病的の新生突然変異が生じた彼女の母親,もしくは病的変異をモザイクで有する無症候性の父親から病的変異を遺伝した場合.
    • 母親が前の世代で生じた病的変異の保因者であり,この変異が家系内の女性保因者に症状を生じさせることなく受け継がれてきた場合.

      総じて,息子が家系内で最初の罹患者となった母親が保因者である確率は約80%であるが,イントロン22逆位を有する重症男性患者の母親が保因者である確率は98%である.
  • 連鎖解析と分子遺伝学的検査を組み合わせると,新生突然変異の起始点を確定できることが多い.家系内のどの系統で血友病Aのリスクが高いかを判断するためには,新生突然変異の起始点を確定することが重要である.

男性発端者の同胞

  • 同胞のリスクは母親の保因者状態による.発端者の母親が保因者である場合,ある男性同胞が血友病Aを発症するリスクは50%,女性同胞が保因者となるリスクは50%である.
  • 稀ではあるが,生殖細胞系列モザイクの可能性はある.このため,罹患男性が孤発例の場合や,罹患男性の母親の第VIII因子の凝固活性が正常で,母親の白血球DNAに息子に存在するF8遺伝子の病的遺伝子がない場合,母親が再び血友病Aを罹患する子を出産する確率は,理論上は(低いとはいえ)上昇する.
  • 変異解析で家系特有のF8遺伝子の病的変異を遺伝していないことが確認されない限り,すべての同胞の第VIII因子の凝固活性を測定すること.

男性発端者の子

  • 娘は全員,父親の血友病と同程度の重症度を有する血友病Aを発症させるF8遺伝子の病的変異の保因者となる.
  • 息子はF8遺伝子の変異アレルを受け継ぐことはなく,血友病Aを発症することもなく,子に変異アレルを遺伝することもない.

発端者のその他の親族

発端者の母系の伯/叔母とその子には,(性別,血縁関係,発端者の母親の保因者状態によっては),保因者リスクと発症リスクが存在する.

保因者診断

家系内で病的変異が同定されている場合には,リスクが非常に高い女性に分子遺伝学的検査を用いた保因者診断を行うことができる.

第VIII因子の凝固活性や第VIII因子とフォンウィルブランド因子との比率は,保因者状態を判定する試験としては信頼性が低く,これらの値が低い場合に,保因者である可能性が疑われるだけである.

遺伝カウンセリングに関連した問題

早期診断と早期治療を目的とするリスクの高い血縁者に対する検査に関する情報は,「臨床管理」,「リスクの高い血縁者の検査」を参照のこと.

英国の遺伝学的サービスに関して発表されているガイドラインに関してはLudlam et al [2005]を参照のこと.遺伝子検査に対する親の態度に与える文化的宗教的問題に関するオーストラリアの定性的研究で得られた所見についてはThomas et al [2007]を参照のこと.

家族計画 

  • 遺伝的リスクの確定,保因者診断,出生前診断の実施に関する議論を行う最適な時期は妊娠前である.
  • 罹患者や保因者である若年成人や,罹患者や保因者となるリスクのある若年成人への遺伝カウンセリング(子への潜在リスクや生殖に関する選択に関する議論など)を提供することは適切な措置である.

DNAバンキングは,将来の使用のために,通常は白血球から調整したDNAを貯蔵しておくことである.検査手法や,遺伝子,変異,疾患への理解は将来改善する可能性があり,患者のDNAを貯蔵しておくことは考慮されるべきである.

出生前診断

分子遺伝学的検査血縁者に病的変異が同定されている場合や,家系内連鎖が判明している場合は,本疾患/遺伝子の検査や,個別の出生前診断を行っている臨床施設でリスクの高い妊娠に対する出生前診断を受けることができる.

経皮的臍帯血採取(PUBS)F8遺伝子の病的変異が不明で,連鎖解析からも情報が得られない場合,妊娠週数約18〜21週に胎児から採血した血液検体で第VIII因子の凝固活性測定を行うことにより,出生前診断が可能となる.
注:妊娠週数とは最終月経の第1日から換算するか,超音波による計測によって算出される.
(血友病Aのような)知能に影響がなく治療が可能な病態に対する出生前診断の要請は多くない.出生前診断の利用に関しては,特に出生前診断の目的が早期診断でなく中絶を考慮している場合,医療従事者内でも家族内でもさまざまな意見があるだろう.出生前診断の決定を両親の選択として捉えている医療機関がほとんどであるが,これらの問題について慎重な議論を行うことが望ましい.

着床前診断(PGD)は病的変異が同定されている家系で可能であり,幾つかの家系で病的変異が確定されている [Laurie et al 2010].


更新履歴

  1. Gene Review著者: Maribel J Johnson, RN, MA. Authur R Thompson, MD, PhD.
    日本語訳者: 祁内梓(信州大学医学部医学科),涌井敬子(信州大学医学部社会予防医学講座遺伝医学分野)
    Gene Review 最終更新日: 2005.8.17. 日本語訳最終更新日: 2006.1.30.
  2. Gene Review著者: Barbara A Konkle, MD, Neil C Josephson, MD, Shelley M Nakaya Fletcher, BS,Arthur R Thompson, MD, PhD
    日本語訳者: 窪田美穂(ボランティア翻訳者),櫻井晃洋(信州大学医学部附属病院遺伝子診療部)  
    Gene Review 最終更新日: 2011.9.22.  日本語訳最終更新日: 2012.6.17.
  3. Gene Review著者: Barbara A Konkle, MD,Neil C Josephson, MD,Shelley Nakaya Fletcher, BS.
    日本語訳者: 窪田美穂(ボランティア翻訳者),櫻井晃洋(札幌医科大学医学部遺伝医学)
    Gene Review 最終更新日: 2014.6.5.日本語訳最終更新日:2014.12.27.
    (in present)

原文 Hemophilia A

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